** cam on nacci **

--- なちがみさまと将軍様 C ---

「言ったでしょ、管理人さん。知らなくていいことは知らないほうがいいの。長生きしたくないの?」
「なちがみさまが言ったんでしょうが!あんたが勝手にオレに教えたんじゃないですか!き、汚ねえな!」 
「さようなら、管理人さん。」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」

♪るるる〜 ううう〜 うえええ〜 おおお〜♪
なにやら妙な歌を口ずさむなちがみ(メロディーは適当)。
なちがみの手にはニューヨーク・タイムズ紙が。

「賛美歌13番よ、管理人さん。これを見て。」
「はあっ?英字新聞の広告?何て書いてあるんです?」
「トラクター売りたし。商談に応ず。」
「はあっ?はあっ?はああああっ〜!?」

「交渉は成立したわ。プロのスナイパーが闇のルートからの依頼を受けてあなたを狙撃しに来日するでしょう。」
「プ、プロのスナイパー?」
「超一流の国際的なプロよ。彼に狙われて生き延びた者はいない。」 

「まさか。M-16カスタムのあのお方のことですかっ!?何で今頃になってTVアニメ化してるのです?何で舘ひろしの声なのですか!」
「彼の仕事はパーフェクトよ。あなたは確実に消されるわ。」
「バカな!」

「か、彼への依頼には大金が必要です!管理人一人を消すために彼へ依頼する予算なんかありますか、スピリッツ編集部に?」
「予算は潤沢にあるわ。お金を出すのはスピリッツ編集部じゃないの。」
「えっ?」
「スイス銀行にある個人の秘密口座から振り込まれるの。彼は北の国の独裁者に操られている中国の政府高官よ。」

「って、おおい!か、管理人は大声で言っておきます。このお話はフィクションですっ!実在の人物やそれを思わせる存在、ましてや小学館の
本物のスピリッツ編集部とは何の関係もありませんっ。ただの妄想ストーリーですっ!」

死の恐怖におびえる管理人。
おろおろ、おたおた、あちこち走りまわってはパニクりまくる。
ううむ、見るに耐えない。情けない男である。臆病で小心者だからな、こいつは・・・。

「おびえないでよ、管理人さん。」 
「こ、殺さないでください!おろおろ。なちがみさま、助けてくださいよ!神様でしょう、あんた!おたおた。」
「おろおろ、おたおたするんじゃないの!チキンねえ、管理人さん。」

「なちがみさま、教えてください!スピリッツ編集長を拉致し、編集部を脅迫しているのは誰なんです?
この国のメディアさえ思いのままに牛耳る闇の超国家的権力者とはいったい?」

「その人は、北のふたごの将軍様。」
「はあっ?北のふたごの将軍様?はああああっ!」 (続く)

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** cam on nacci **

--- なちがみさまと将軍様 D ---

軍事境界線で南北に分かたれた半島。北の社会主義政権国家。
この国の元首であるキム・ジョンルル将軍には実はふたごの弟がいたという。---

まるっきりそっくりなふたごの兄弟。
"ザ・たっち"のような小太りな2人の将軍様。
幼い頃から国家主席になるべく英才教育を受けた2人、ジョンルルとチョンツル。

小さい頃から仲良しだった2人だが、国家主席だった父の死が2人の運命を変えた。
父の遺言で後継者に指名され、労働党総書記に推戴された兄のキム・ジョンルル。
後継者選びの政争に敗れた弟は国を追われスイスに亡命した。---

「そう、管理人もふたごの将軍様の話は聞いた事があります。兄のキム・ジョンルルは軍部からの支持を取り付け独裁政権を築きあげた。
そして身の危険を感じた弟のキム・チョンツルは数人の側近を連れて国外に脱出したという。」

「管理人さん、今から言うことはトップシークレットよ。」
「はい。」
「実は今の国家元首であるあの将軍様はキム・ジョンルル本人じゃないの。」
「はあっ。何ですって?」
「弟と入れ替わっているのよ。兄は糖尿病の合併症が悪化して廃人同様。もう5年以上も寝たきりなの。」
「・・・まさか!?弟のチョンツルが兄の替わりに今あの国を統治していると言うのですか?」

なちがみがもらした驚愕の事実!
誰もが知ってるあの北のキム・ジョンルル将軍は実は彼と入れ替わった弟のチョンツル将軍だったという。----

「ごく近い側近でさえこの事は知らない人間がほとんどよ。兄はこの5年間植物人間状態、まともにしゃべることさえできないの。
彼は昔からメタボで病気がちだった。兄に何かあった時には入れ替わるようにとの父からの遺言だったの。」

「おおう、何て事だ。この5年間、誰もがキム・ジョンルルだと思って見ていた人物が、実は弟のキム・チョンツルだったなんて!
なちがみさま何で知ってるんです!?CIAでさえそんなこと知りませんよ、多分。」 (続く)

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